中性脂肪・コレステロールの違いって?
あなたは理解してますか?
健康診断で、お医者さんに
あなたは コレステロールの値が高いですね
??
中性脂肪の値が高いですよ。
???
このままでは、よくないですね。
そういわれて、これからどうすればいいんだろう
なにかえたいのしれない不安になったことってありませんか?
そうゆうあなたに
この記事では、コレステロールとはなにか?
中性脂肪とはなにか?
コレステロールと中性脂肪の違いとはないか?
など
基本的な用語を理解する
ことで自分の状態を把握して
食事や運動といった生活習慣を改善するための知識を学ぶことで
自分のあたまで、考えて自分の健康に対して
主体的にコントロール術をまなびましょう。
目次
コレステロールと中性脂肪のちがいとは?
コレステロールと中性脂肪の違いとはなにか?
コレステロールと中性脂肪が同じものだと混同している人が多いです。
健康診断でコレステロール値や中性脂肪が高いと指摘されたけど、なんか太り気味と言われたように感じて少しがっかりした方もいるのではないでしょうか。
そもそもコレステロールって何?
中性脂肪って?
最近とくにめだってきた腹周りのぶよぶよな肉のこと?
お医者さんのいう言葉をなんとなく理解したつもりになっていたが
コレステロール
中性脂肪
という基本的な用語を理解して
この2つの言葉の違いを理解されている方は
あまりいないのではないでしょうか?
しかしながら、この2つ違いを理解したうえで、
健康診断の値をみると、何をどの程度、改善すればよいのか
が、自分の頭で理解でき、その後の食事や運動や生活習慣の改善
もスムーズにやれるようになるでしょう。
ではコレステロールと中性脂肪との違いとは何でしょうか?
簡単にいうと、エネルギーを蓄えるのが中性脂肪の役割でそれに対して、コレステロールは体を作る材料としての役割があります。
脂質の種類の4つ とは?
脂質は3大栄養素の1つで、人間が生きていくために欠かせないものです。
脂質には、ごま油、なたね油などのように常温で液体の「油」
と、バターやマーガリンのように常温で固体の「脂」があります。
私たちの血液中には、多くの脂質が存在しています。
そのおもなものとして
①コレステロール
②中性脂肪(トリグリセライド)
③リン脂質
④遊離脂肪酸
の4つです。
これらのうち健康診断で問題を指摘されるのはコレステロールと中性脂肪です。
コレステロールとはなにか?
コレステロールは体内に存在する脂質の1つです。
脂質は炭水化物、タンパク質と並ぶ三大栄養素で
人間が生きていくために必要なものです。
コレステロールの3つの働きとは?
コレステロールにはおもに3つの働きがあり
①細胞膜を作る材料
②副腎皮質ホルモン、性ホルモンなどのホルモンの材料
③胆汁の成分である「胆汁酸の材料」
なるなど生命維持に欠かさない物質です。
そのため、コレステロールが不足すると、
免疫細胞の活性化されずに免疫力も低下し、解毒機能が衰えたりします。
コレステロールが自体が健康を害するのではなく、
体内で過剰になり、
それが血液中にあふれ出して増えた状態が継続されていくことが問題なのです。
体内のコレステロールはどうつくられる?
私たちの体内の中に100~150g存在しています
筋肉、肝臓、脳にそれぞれ30%
残りの10%が他の臓器と血液中にあります。
体内のコレステロールは古いものから新しいもに順次いれかわっており
生体機能を維持しています。
健康を維持するために必要なコレステロールは成人で1日1~1.5gほどです。
そのうち20~30%を食事から吸収し
のこりの70~80%を肝臓で合成してつくっています。
コレステロールを合成している主な臓器は肝臓です。
肝臓は食べ物からとった糖質、脂肪、タンパク質の代謝でできた酢酸を原料にしてコレステロールを合成しています。
合成されたコレステロールの多くは肝臓で胆汁酸に作り変えられます。
胆汁酸は消化液の一つである胆汁の主成分です。
肝臓から胆管を通り、十二指腸で分泌され、食事からとった脂肪の消化・吸収を助けます。
その後役割を終わった胆汁酸は小腸から吸収され再び肝臓に戻り、胆汁の主成分として再利用されます。
一部の胆汁さんは小腸から吸収されず便とともに体外に排出されます。
この排出された、胆汁酸を補うため、新たにコレステロールが使われます。
中性脂肪とは?
中性脂肪もコレステロールと同じく、脂質の1つです。
トリグリセライドとも呼ばれ、
体脂肪、内臓脂肪、皮下脂肪など「脂肪」
がつく言葉のほとんどは中性脂肪のことをさしています。
中性脂肪の役割
中性脂肪のおもな役割は、「エネルギーの貯蔵庫」です。
体を動かすための活動エネルギー源は食事でとる糖質、脂質、たんぱく質から作られます。
そして、使いきれずに余ったエネルギーは中性脂肪となって皮下脂肪や内臓脂肪に貯えられます。
蓄えられたえ体脂肪として貯蔵され、必要な時分解されエネルギーに変換できます。しかし、体に脂肪がたまりすぎると、健康に悪影響が出てくるので、問題です。
また、中性脂肪は体を守る働きがあります。
体脂肪はつく部位によって皮下脂肪と内臓脂肪に分かれます。
皮下脂肪は皮膚のすぐ下につき、寒さや暑さから体を守ります。
そして内臓脂肪はお腹の周りにつき、外部から衝撃から内臓を保護するクッションのような役割があります。
このように、中性脂肪はいざというときのエネルギー源となる「非常食」になりますが、増えすぎると動脈硬化の原因になり体に害を与えます。
体内の中性脂肪はどうつくられる?
中性脂肪は食事によって食べ物から体内に取り入れられるものと
肝臓で合成されるものの2つあり、肝臓で合成されるときは食事でとった
脂肪や糖質を材料として合成されます。
中性脂肪の合成と貯蔵の仕組み
脂質の場合と糖質の場合は違う合成と貯蓄経路
●脂質の場合
食事から脂質(中性脂肪)
↓
体内 小腸でグリセリンと遊離脂肪酸に分解される。小腸壁で中性脂肪に再合成される
↓
リポタンパクとなり、血液にのって全身に運ばれエネルギー源になる(1g9kcal)
↓
余分なものは肝臓で中性脂肪に再合成される
↓
内臓脂肪や皮下脂肪の脂肪細胞に貯えられる。(長期的なエネルギー貯畜)空腹時や運動時などエネルギー源が不足した時に分解されてエネルギーとなる。
●糖質の場合
食事から吸収した糖質
↓
小腸でブドウ糖に分解・吸収される。肝臓を経て血液にのって全身に運ばれ、エネルギー源になる(1g4kcal)
↓
使われなかったものはグリコーゲンとして肝臓に貯えられる(短期的なエネルギー貯蔵)肝臓の貯蓄量を越えた余分なものは再合成されて中性脂肪になる。
↓
内臓脂肪や皮下脂肪の脂肪細胞に貯えられる。(長期的なエネルギー貯畜)空腹時や運動時などエネルギー源が不足した時に分解されてエネルギーとなる。
リポタンパクって?
脂肪が血液中に移動する際の「乗り物」がリポタンパクです。
血液中(血清)の主成分は水なので、脂肪は溶けることができないため、単独では血液中を移動できません。
そのため、血液中の脂質は「アポたんぱく」という特殊な成分や水にも油にもなじむリン脂質に含まれることでと結合して、血液の中に溶け込み
「リポタンパク」となり血液中をめぐっています。
リポタンパク図
コレステロールや中性脂肪が血液中にある時は常にリポタンパクの姿で存在しています。リポタンパクをたとえると
コレステロールや中性脂肪を運んだ運搬船です。血液という運河を航行して体の隅々に荷物を届けているといった格好です。
リポタンパクの種類と特徴
リポタンパクは脂質とタンパク質の割合によって重さ(比重)
が異なります。
比重の軽い順に
①カイロミクロン
②VLDL
③LDL
④HDL
の4種類に分かれます。
図 リポタンパクの種類と特徴
リポタンパクの体内での動き
リポタンパクの体内の動きは、食事から摂取した脂質の運搬と
肝臓で作られた脂質の運搬の2つの経路に分かれます。
図 リポたんぱくの動き
食事からとった脂質の運搬の動き
・カイロミクロンの動き
食事からとった脂質(中性脂肪)は腸で吸収。
同じく食事から吸収されたコレステロールとともに
小腸でカイロミクロンに組み込まれる。
↓
血液に入り、全身の臓器や筋肉に運ばれる。中性脂肪が分解されてエネルギー源としてつかわれます。
また一部は脂肪として貯蔵されます。
↓
代謝を受けたカイロミクロンには
使われなかった中性脂肪やコレストロールがまだ含まれています。
その状態はカイロミクロンレムナント(レムナントとは残り物という意味)
という小さな粒子となり、肝臓に取り込まれます。
肝臓で作られた脂質の運搬
・VLDLの動き
肝臓に取り込まれたカイロミクロンレムナントの脂質と
肝臓で合成されたコレステロールと中性脂肪は
アポたんぱくと結びつきVLDLとして合成されます。
↓
血液中に放出されて、全身の組織に運ばれ、各組織で中性脂肪が使われます。
↓
その後、VLDLは徐々に分解されて、IDL(中間型リポタンパク)という名のリポタンパクに変わります。このIDLはVLDLから中性脂肪が失われてできたものです。
含まれる脂質の役半分がコレステロール、残りが中性脂肪です。このIDLの一部は肝臓に取り込まれますが、大部分は中性脂肪を失いLDLに変化していきます。
・LDLの動き
LDLは血液に運搬され、体内の各組織に細胞膜の材料になるコレステロールを運びます。
↓
細胞の表面にはLDL受容体と呼ばれるLDLを受け入れる組織があり
LDLはこの受容体と結合することで細胞に取り込まれます。
↓
細胞の中に取り込まれたLDLは分解さて、ふくまれているコレステロールが利用されます。
LDL受容体は組織が必要としているコレステロールの分だけ取り込めるよう、増えたり減ったりして調整しています。
・HDLの動き
HDLはカイロミクロンがカイロミクロンレムナントになる途中で、
表面のアポたんぱくがはずれ、これを材料にしてできます。
また、VLDLがIDLに変わる分解の途中で表面のリン脂質
の一部を材料としても作られます。
そのほか、肝臓や小腸でも一部のHDLは作られます。
↓
作られたHDLは血液ににかって組織の余ったコレステロールを回収し肝臓に運搬します。
こうして、血管壁にくっついた余分なコレステロールなど回収する役割がHDLにはあります。
まとめ
・コレステロールと中性脂肪の違いについて理解することは、健康診断で指摘された血液中の脂肪が多すぎることで生じる動脈硬化などの症状を改善す一助となる。
・コレステロールも中性脂肪も同じ脂質の仲間である。
コレステロールは細胞膜を作るのに必要な成分であると同時に、さまざまなホルモンの材料になる。また肝臓で胆汁酸の元の成分で、体の機能を調整するのに必要かくべからず成分です。
・中性脂肪は体を動かすための活動エネルギー源です。
しかし、多すぎると体の脂肪として蓄えられ、代謝異常や肥満になり健康を脅かす一因となりうる。
・脂肪が血液中に移動する際の「乗り物」がリポタンパクです。
コレステロールも中性脂肪もこのリポタンパクによって血液中をさまざまなリポタンパクのかたちで運搬される。